がくやおち ~副院長の書斎~

エッセンシャルワーカー

2024.03.30

2017年3月28日「働き方改革実行計画」が国政決定してから、

2021年5月25日、三位一体改革の「医師の働き方改革」法案成立

これにて、もうすでにご存じの通り

2024年4月から勤務医の労働時間の上限がかかることとなります

 

大学病院などから地域での診療派遣をいただいている当院など地域医療への影響が懸念され、

自院での勤務体制の調整が必要となるわけです(いわゆる2024年問題:ただ自院の医師の働きすぎにも注意)

 

なぜこのようなことになっているか?

2040年に向けた総合的な医療提供体制構築を目指した政策目標の三位一体改革があるからです(なになに~??)

 

三位とは「地域医療構想」「医師偏在対策」「医師の働き方改革」

ふーん、なんと!どれも当地域にあてはまるではありませんか!

 

一般職の労働基準法36条(いわゆるサブロク協定)も当然でありますが、

病院宿直の許可基準もクリアし、「自己研鑽」といわれるタマムシ色の時間を乗り切る…

そして医師偏在も改善しないと…といっぱい大変!

 

当院はA水準として「年間960時間(月100時間)未満」の対応を行うこととしていますが、

今後5年後をめどに廃止している地域医療確保暫定特例水準に入りうる先生方を受け入れる際には、

指定医療機関登録を検討する必要があります(おそらく連携B)。

 

やはり経営者、管理者を含めた働き方課題に取り組むところこそ、

病院の現状の立ち位置や役割が明確になり、院内が働きやすい医療労働環境となるのです

 

ただ病床稼働率や救急応需率なども気にはならないわけではないため、

当直で(ちょこっと)働くこともおそるおそる…お願いすることになるかも…

(先に謝らせていただきたく存じます、該当する皆様申し訳ございませんm(_ _)m)

 

働きすぎても働かなすぎてもどっちも厳しい!

いつ仕事が入るかわからない現場で、外来・救急・休日・夜間…にエッセンシャルワーカーとして対峙、

且つ勤務時間期限も迫りくるわけか~(とほほ…のほ)

 

さて2023年度も終わり2024年度がいよいよ始まります

新天地で働く方、新たな役割を付与された方など、気もそぞろでしょう

皆でスクラムを組んで正しい仕事を行ってゆけば、その方に正しい評価が下りてきます

 

2024年4月からは当院は労務管理などを含む各部門の調整を断続的に行ってゆく予定で、

医師の働き方改革に支障のないようなタスクシフトも行いながら、

実効性のある体制として各部門の再編対応を行ってゆきます

 

新年度の働き方改革や2024年診療報酬改定などの様々な変化を受け、

飛翔する年度にできるように改善できる点は改善し、前を向いて進んでゆくしかありません

地道に正しいことをしてゆくと良い人が集まり、良い環境となる好循環が生み出されると思います