はらはら時代 Hara-Hara period
2023.07.30
しかし大変な時代になりました。上司も部下も、先生も生徒も、営業も顧客も、社長も社員も、あなたもわたしも…。枚挙に暇がありません。
モラハラ・パワハラ・アカハラ・マタハラ・カスハラなど…様々なシチュエーションにおいて、ハラスメントをしない・受けないように各方面にアンテナを張らなければいけなくなりました。
お互いのはら・はらの押し引きに、第3者の感覚が落としどころに入り込む時代です。
考え考えすぎるほど自らの言動・行動を制限し、SNSにあげる前には各人へ迷惑のかからないように了承をとる、などが当然のプライバシーポリシーとして出てきています。うるさく思われないように、思わないように、なるべく波風を立たせないように。立場の異なる「はら」と「はら」が互いに「はらはら」し合いながら、事の成り行きを固唾をのんでみている状況。
最も、無敵の聖人君主が道端にぞろぞろと歩いている訳はないのであり、日々大変な心労を強いられる状況に各人が追い込まれることになります。
皆分かっているように多くの方々は108つの煩悩に日々悩まされ、失敗反省し、懸命に生きているではありませんか。
生きているのであれば、皆お互い支えあっているうちに何らかの迷惑は掛ける・受ける関係にもなることは自然の成り行きではないかと思います。
ところが、ただ相手を傷つけていることに気づかない・気づかないふりをする、たとえば「熱心に指導しただけ」「場を和ませるためのいじり」「誤った固定観念を押し付け、無責任なふるまい」。こうしたコミュニケーション意識・態度が無意識のうちに潜在していることが、間違いの始まり。おとなであっても、こどもであっても、生き様・人間力が垣間見られる瞬間です。
千葉大学非常勤講師の清水知子氏は「ハラスメントを放置すれば企業の存続にかかわる。社会的信用を失い、人材流出も起きる」と指摘し、「許さない社内風土を築くことが急務だ。トップの姿勢が問われる」とあります。わたしにとってはなんとも耳の痛い話であり、深くこころに染み入る言葉となって響きます。
ただ姿勢を問われる管理者の姿勢にも問題がある場合は解決すべき策はどうなるのでしょう…。輪廻のような堂々巡りと責任逃れ。
いっその事、腐海にでも迷い込んだ方がいいのでしょうか…。地球上の現実の腐海周辺は今でも大変悲しいことになっていますが…。